サーブ車の特徴とは

サーブとはかつてあったスウェーデンの自動車メーカーです。設立は1937年で、同国のヴァレンベリ財閥の手で誕生しました。当初は軍用航空機のメーカーとしてスタートしたため、社名は「スウェーデン航空機会社」のイニシャルからSAAB（サーブ）と名付けられました。

サーブが自動車を手がけるようになったのは、1947年にサーブ・オートモービルという自動車部門を作って以降です。初期の代表モデル「92001」は美麗なティアドロップ型のボディで、内部には航空機メーカーとしての技術力が大いに生かされていました。

その後、1990年にゼネラルモーターズと資本提携し、2000年に同社の完全子会社になります。それ以降は、同じく同社の傘下に入っていたオペルの影響を受けた車を生産するようになりました。一方、北欧らしく、シートヒーターやロープレッシャーターボなどを装備したモデルも作られ続けます。

しかし、2009年にGMが破綻すると、サーブはオランダのスパイカーに買収されます。そのスパイカーも経営不振からサーブを手放し、最終的には、中国資本のナショナル・エレクトリック・ビークル・スウェーデン（NEVS）に買収されました。しかし、NEVSではサーブというブランド名を採用しなかったため、サーブは完全に消滅してしまったのでした。